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2021/03/06

はたらくのりもの大集合! 救難飛行艇US-2 ヌマジ交通ミュージアム令和3年春季企画展

 安佐南区にある、交通博物館。正式名称は広島市交通科学館だが、沼田自動車の運営母体が命名権を取得してヌマジ交通ミュージアムを呼称している、と。令和3年の3/5-5/5の2ヶ月間、海上自衛隊で運用するUS-2の企画展を開催すると言うことで、出かけてみました。

建物の入り口正面に、US-1Aのフロートがどーんと展示されています。展示会のタイトルはUS-2ですが、歴史的経緯も含めての展示になっているようですね。

会場は2階の特別展示室。階段を上ると踊り場に大判の写真が掲示されています。離水のシーンは頑張れば見ることも出来なくはないですが、US-2の試作1号機・同2号機・3号機(量産初号機)の編隊飛行を空撮って、いいなあこれ。試作1号の赤白、2号の青白の塗装って似ているけれど違うパターンなんだなあこうして見るとよく分かります。良い角度で撮ってるなあ。


展示場入口で出迎えてくれるのは赤い機体。PX-Sの風洞実験用模型だそうです。


その向かい側にはUS-1Aのプロペラブレードが1翔、どんと置かれています。材質の説明はないですね。とても頑丈だよとは解説されていますが。根元の外周に一部ギヤが切られているのはピッチ可変用でしょうか。



解説付きで壁際に並べられている模型は、順に九七式飛行艇、二式飛行艇、UF-XS、PS-1、US-1A。US-1と1Aの違いってエンジンだけ?






PS-1の操縦席計器盤が展示されています。自動車などにくらべるとえらく多いなあと思うのですが、後の機体に較べるとものっすごく簡素です。US-2になるとグラスコクピット化されて液晶になるので見かけはシンプルになるのですが。

そう言えばPS-1は対潜機でしたね。当時の国産技術ではソノブイは実用化できずディッピングソナーでソ連の潜水艦を捜索しようとしていました。その機能はP-3Cに譲り、飛行艇は救難任務用途としてUS-1が生まれたと。

航空祭などで見ることが出来ますが、US-1/2の低速飛行性能とか短距離離着陸水って、飛行機としては異常な性能です。もうそこで浮くのかってびっくりするくらいあっという間にふわりと浮いてしまう。唯一無二。だけど高く付く。



着水した状態では船の扱いになるそうで、アンカーも必要と。PS-1用のものが展示されていましたが、船の錨としてはあまりピンと来ない形状ですね。鋳物で広く引っかかる形状を思い浮かべるのですが、これは板金であまり引っかかりそうにない。小型船舶用の「ダンフォース型」と呼ばれるものの様です。


ヒンジがあるのかと思いましたが、固定式です。


タイヤもでかい。いや14インチだからホイールサイズはむしろ小さいのですね。しかし耐荷重25,000ポンドとか最高速度225マイルとか、桁が違うなあ。断面構造見てみたい。



機体用の板金サンプルがあります。技術の維持向上目的に作ったんでしょうね、小さな機体の模型とか、脚と蓋付きの壺が。これ手で打ったんだろうなあ。すごい。多分ジュラルミンだよね。


その隣にはリベット打ちのサンプルも。こちらには「第41回 一般」とテプラを打たれたヒンジ付きの書類棚が。エッジの処理さえすればそのまま使えそうなサンプル品です。



エンジンのカットモデルはUS-1A用と言うことはT64-IHI-10Jですか。GEのライセンスで石川島播磨重工が生産。ここがコンプレッサでここが燃焼室でここがタービンねって見てよく分かる。


しかし銘板の説明文。「MH-53E掃海ヘリコプターに搭載されているT64-GE-416型エンジンがある」とあるけど下の表には「T64-IHI-416」。メーカーはGEとされているからタイプミス?


救難目的の機体ですから救難装備も展示されています。エンジン付きのゴムボートに救難員のスーツなど。


メインディッシュは大画面TVを使ってのバーチャルコクピット。上手い展示だと思ったのは、US-1AとUS-2を並べちゃったこと。人のいない時に触ると、2機の機内の違いをじっくり見比べることが出来ます。これは面白い。US-2がグラスコクピットになってるので計器類が全く異なるのは当然ですが。操縦席上部の窓がUS-2では廃止されてるとか、三角窓も無くなってるとか、カメラをぐるっと回すとUS-1Aは右操縦席後ろにフライトエンジニア(?)席があるけどUS-2は左右とも機材のない搭乗席になってるとか、それが影響して後方機内への出入り口もUS-1AはオフセットしてるけどUS-2はセンターにあるとか、並べて見比べるって比較には大事だなあと改めて。


展示室内で上映されていた動画はYouTubeの海自公式「艦tube」からですね。

US-2の消防飛行艇構想のモデルとか。


大規模展示ではありませんが、じっくり見ると中々楽しめました。終るまでにもう一回来ても良いかな等と思いつつ撤収。




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