前日泊まった長崎からは高速バスで移動。1時間半ほどで佐世保駅前に到着します。基地まで歩けない距離ではなさそうですが、小雨も降っていますしタクシーで。
案内にはゲート前の鳥居のモニュメントのところで集合、とあったのですが、守衛さんに前に進めと言われてしまいました。ゲートの直前まで移動すると既に結構な数の人が集まっています。ゲートは写真撮影禁止。ゲートへの進入路は植木のプランター(で良いのかな?)でジグザグにしきられています。車は速度を落とさないと入ってこられない。また、ゲートの通過は一度に一台ずつ。ゲート通過のチェックを受ける車両がある場合は後続車は少し手前のハンプのところで一時停止。
定刻1050少し前に、女性3人と軍人さん一人が来られました。名簿と持参のIDを照合してからゲートを通過。ゲートでも守衛の軍人さんが再度IDを確認。待っていたバスに乗り込みます。バスに乗ったところで最初にするのは昼食代金$4.60の徴収。最初は$4.65とのことでしたから¢5まけてくれました。少し遅れてきた人も回収して、バスは昼食会場へ移動。会場は"Shogun Cafe"。これまでの基地公開でもあまり開放していない場所だそうです。今回は小規模なので珍しいところが良かろうとの配慮があったとのこと。
ホストの主役は基地司令が予定されていましたが、残念ながら都合で参加できず。副司令の参謀長がご挨拶。階級は大佐。
ネイビーさんたちと一緒に並んでトレイにメニューを選んでいきます。サラダやフルーツは各自で盛って、そこからバーガー系とライス+おかず系とに分かれます。後者を選んで、失敗したかと思ったけれどバーガーの人のお皿を見てどっちもどっちかなと。いや、量がやっぱりアメリカンなのがねえ。食べきるの大変だよこれ。
各テーブルに少なくとも一人の軍人さんと、一部のテーブルに通訳さんがついてくれます。私の座ったテーブルにはE3(階級)の若い方が。スペイン系の三世だそうです。足の怪我をして今陸上勤務だけれど、手術を受けて直ったらまた艦に乗りたい、次は横須賀に行きたいとのこと。日本は好きだしあんまりステイツに帰りたいとは思わないと。でもスペインとかイタリアもいいなあとか。
当選したとは言え広島から佐世保まで来るのも物好きだと思ってましたが、テーブルには山梨からの方もおられました。昨日10時間かけて陸路で来たとか。鉄か、鉄なのか? もうお一方は福岡の駐屯地におられる陸の方。訓練中の写真を見せていただきましたが現役バリバリ。どこそこではハワイのマリーンと共同訓練をしたとか、日米共同訓練はけっこうやっているそうです。ヤキマには行きたいけどまだ行ったことがないと。選抜とか志望ではなく、部隊を順繰りに行かせてるそうで、行きたいから行けるものでは無いとのこと。
ランチタイムは単なる食事でなく交流の場としての意味も持たせているので1時間以上かけてじっくりと。記念品もいくつかいただいてしまいました。「わたしたちの同盟」の冊子、以前から欲しいと思っていたこれももらえました。webでも読めます。作者のオフィシャルサイトはぴくせる☆まりたん。
海兵隊のwebコミックと言えば、まりんこゆみも忘れてはいけない。
それでも時間は来るもので、次は消防隊です。てくてく歩いて移動。途中、停泊しているボノム・リシャールが見えるところでしっかり撮影タイムをとってくれました。
会議室に案内されましたが、当初予定を大幅に越えた人数でかなりいっぱいいっぱい。説明に立たれたのは日本人のドリルマスターの方。こちらの部署の正式名称は「在日米軍統合消防局佐世保署」。
統合消防局のカバーする範囲としては、北は三沢から南は沖縄、またディエゴガルシアや韓国の米軍基地も含むとのこと。在日米軍の組織として地域協力もあるけれど、プライオリティは米軍。それは当然。また単純な火災予防や火事の対応のみならず、Hazmat と言われるテロ対策なども任務に含まれるとか。人員はすべてアメリカの基準に基づく資格を取ると。
機材は米製が主。消防車(ポンプ車や梯子車)もそうで、パワフルで大量の装備が積めますが何しろでかくて日本の道路事情に適合しないことおびただしいとか。さもありなん。
地域との交流、地域貢献の一環で近隣の小学校に車両を持ち出しての展示(見せびらかしではない)、教育も行っているそうです。"Fire Ranger" なんてアトラクションも実演したり。ちなみに説明していただいたドリルマスター、元JAC(Japan Action Club)に所属していたそうで、トランポリンを使ったアクロバティックなアクションを実演したと。それは筋金入りだ。
プレゼンテーションの後は消防署内を案内していただきました。トレーニングルーム、休憩室、当然シャワールームも完備、一階に降りてロープトレーニングの設備、並んだ消防車両群。指揮車一台、ポンプ車三台、そして梯子車一台。指揮車以外はなるほどとても大きい。
で、ポンプ車を使った消火デモを展示してもらいました。予定外だった様で、サービスいいですねえ。
記念写真を撮影。写真の背景に、梯子車を移動してくれました。
バスで接岸しているボノム・リシャールへ移動。メンテナンス中らしく、あちこちペンキの塗り直しもしていました。
艦に乗り込むと日米国旗と艦隊旗などがお出迎え。今日艦の案内役を務めていただくのは副長の少佐。艦長のティンチ大佐は不在でした。
まずは車両デッキ。でかいです。その後方のLCACデッキ。広いです。上段にスロープを上って航空機格納庫。大きいです。更に最上段の飛行甲板。海のようにだだっ広いです。
冗談はさておき、米海軍の強襲揚陸艦はなるほどこういうものなのかと改めて実感。海兵隊の統合任務を果たしうるための足となる。短距離離着陸機と各種ヘリ、上陸用舟艇とホバークラフト、そして水陸両用車両に至るまでを積載し、任務を遂行する。米海兵隊の機能を一身で現すような艦であると。
デッキの壁には各種スペアパーツを保管、格納庫内で航空機のメンテナンスも可能。
航空機用エレベータは2機。それ以外に航空機搭載装備を上げるエレベータも。
艦内の移動用スロープ。
艦橋の前と艦尾にミサイルとファランクスの武装を備える。
甲板から見上げる艦橋。
甲板前方からの艦橋。
"ビッグ・シックス"
甲板から自衛艦を臨む。
いくつか質疑応答もありましたが、「何故英語読み(リチャード)ではなくフランス語の発音(リシャール)なのか」との質問には、副長さん実に熱心に説明してくれました。
曰く、独立戦争当時のフランスからの支援としてフランスからアメリカに供与された艦が初代。命名は当時駐仏大使であったベンジャミン・フランクリンの
ながーい副長さんの説明を通訳さんはどう訳してくれるのかなと期待していたところ、「詳細はパンフレットをごらんください。」とのこと。やりますな。
次いで艦内の医療設備を案内。女性のドクターと艦内一大きな衛生官の方が説明してくれます。X線診察室、手術室6部屋、歯科設備も当然。
ドアにはこんな洒落たカードが。
手術後の入院施設ともう少し軽症の患者用の部屋等々。充実してます。
一人横になっている人がいましたが、体重100kgにもなる練習用のマネキンさんでした。
この「巨人」への質問で、「艦内でアタマぶつけたりしませんか?」に一同爆笑。しかし回答が、「以前は潜水艦に乗ってました」に一同感嘆。
艦内の居室も見せてもらいました。3段ベッドの部屋は一般的な感覚からすると広いとは言いがたいですが、以前見た潜水艦のそれに比べると遥かに快適そうです。時代を問わず、潜水艦は実に最低限度の空間しか睡眠に割り当てられていません。
最後に艦内食堂へ。クリスマスの飾り付けがなされたここでは、食事ではなくオリジナルグッズの販売です。シャツにキャップ、ジッポライターやカップなど。ついマグカップを買ってしまいました。
食堂にあった飲み物の自販機、使えるのは専用のカードのみ。
時間が来たところで、今日のツアーはお終い。再びバスに乗ってゲートまで。時間のある人はフードコートに案内してもらってもうちょっとお買い物ですが、列車の時間があるので私はここまで。駅まで歩いて帰路につきました。
お土産もいろいろいただきました。多謝。
楽しいイベントを企画していただいた在日米海軍佐世保基地関係者各位に感謝。
山梨から参加した物です。
返信削除楽しいイベントでしたね(^^)
ちなみに鉄ではないです(^^;
あら、鉄ちゃいましたか失礼。
削除また機会がありましたらどこかで。
「艦内でアタマぶつ けたりしませんか?」の質問をした者です。
返信削除潜水艦乗りだったという言葉には本当にビックリしましたね。
自分もまさか当たると思わずに応募していたのですが本当に楽しい一日を過ごせましたね。
コメントありがとうございます。潜水艦は(退役した通常動力艦ばかりですが)幾つか中を見たことがありますが、大きな人にはほんとに不便な空間だろうなあと。
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